高速道路で被災したら【災害時行動】

車で橋や高速道路を走行中に地震が来た場合にどうする

 

普段何気に走っている橋・高速道路。最新の技術で土木技術最高峰と言われる日本の橋や高速道路。

しかし日本では阪神大震災等で一部高速道路が倒壊するなどそれまでの意識が変わった人も多いのではないでしょうか。

ここでは万が一、橋や高速道路を走行中に大地震が起こった場合どういう行動をとるべきなのか現存の橋や高速道路は安全なのかについて見ていきます。

 

高速道路は耐震改修が行われて強化されている

1995年兵庫県南部地震による被害を教訓に、阪神高速では道路橋の耐震補強をすすめています。近い将来に発生が予想されている南海トラフ地震のようなプレート境界型の大規模地震、兵庫県南部地震のような内陸直下型地震の2種類の地震動を想定し、同レベルの地震にも耐えられるような補強を実施してきました。阪神高速では、兵庫県南部地震において大きな被害が集中した、1980年以前の基準により建設された橋梁の落橋・倒壊対策(図参照)は2011年度までに完了しています。【引用:阪神高速道路株式会社】→WEBサイト阪神高速道路株式会社

 

阪神高速道路を例にあげると1980年以前の基準で高速道路が作られていたものが倒壊したという事でその後倒壊しない新しい構造を適用して2011年までに大地震が来ても問題ないレベルに修復・確認が完了しています。

 

高速道路走行中に大地震が来たら

 

高速道路の倒壊は無い前提で走行中に大震災が起こった場合取る行動

 

  • スピードを落とす・ゆっくりブレーキ
  • 周囲の状況を確認して車を路肩に停車する
  • 路肩に駐車した場合ハザード・停止板等で周囲に知らせる
  • 路肩・車内に残らず避難道から避難する
  • パーキングエリア等の場合係員の指導に従う
  • 貴重品・子供など避難時に車内に残さない
  • 緊急車両が走行する事があるので注意する
  • 後続車に注意をして行動する道路上でウロウロしない
  • ドアのロックはしないキーを置いていく

 

通常時はキーを置いていく等は現実的ではないですが津波が来そうな状況や高速道路等で緊急時は車が動かせるように避難します。

 

高速道路のどの位置に車を駐車すべき?

 

高速道路では一般道と異なりスピードが出ています。

そのため慌てずにスピードをゆるめて車を左に寄せて駐車。この時、高速道路では人工の斜面付近、トンネルの周囲は震度が非常に大きいと崩れる危険があることから、できれば平坦で安定したトンネルから離れた場所に車を停車したほうが安全度は上がります。

また道路と道路のジョイント部分が盛り上がったり一部が崩れ落ちる可能性はあります。

 

参考日経新聞トンネル崩落現場ルポ記事ページ

 

日経新聞の記事は非常に参考になるので機会あれば是非閲覧して欲しいです。橋・トンネル付近の盛り上がったり崩れたりするポイントが写真で確認する事が出来ます。

道路の構造上、橋・高速道路ではジョイント部分がありこの箇所は盛り上がったり、崩れたりしやすい事がわかります。

車でこの部分を通過する事は不可能でしょう。なので万が一こういう状況になったら平坦で安全な場所に車を駐車するしかないという事です。無理に超えようとしたり、走行を続けると事故を起こして命に関わる可能性が高くなってしまいます。

大地震が来た時はパニックになり判断も正常に出来ないかもしれないので車を路肩にとめて非常階段などから移動して非難を完了する事が最優先ということですね。

高速道路自体が崩れる可能性は現在は低くなっているので慌てずに冷静に非難をするように心がけます。

 

橋は通過できそうなら最後まで走りきる

橋を通過中に地震が来たら

 

橋は全国各地に存在していますが通過する機会は少ないので意識しないかもしれませんが万が一走行時に地震が来たら多くの機関では以下の行動を推奨しています

 

  • 通過できそうなら橋をそのまま通過してしまう
  • 通過できないなら左に寄って避難する

 

大地震が来た場合、高速道の橋は倒壊しない設計になっています。

しかし一般的な橋の中には倒壊危険のある橋もありますのでまずは橋を渡りきる事が先決です。

前に車が詰まって渋滞してしまった場合には状況に応じて車をその場に駐車して歩いて避難しますどの場合も現場の状況を見て行動する事が必要で避難を優先する事が大事になってきます。(その場の状況を同時に判断する必要はあります)

 

トンネル走行時に地震に遭遇したら

 

トンネルは高速道路だけでなく一般道にも多く存在します。トンネル走行中に大きな地震があった場合は基本的な行動は以下です

 

  • トンネル出口付近の場合そのまま通り抜ける
  • 中間・入口付近の場合停車して早急にトンネル外に避難する

 

トンネルの場合前方の車が停車をしてしまうと後続車は身動きが取れなくなる可能性があります。この場合長時間車内でとどまるよりも素早く状況を判断してトンネル外に避難する方法を模索します。

現時点の位置を把握して高速道路内の場合にはトンネル外に避難する避難口があるのでそこから避難します。火災が発生した場合は火災の方向ではなく逆方向に避難をします。

 

倒壊・破損物落下危険性はゼロではない

 

全国には数多くのトンネルがありますが残念ながら高速道路の補強・回収に比較するとまだ全て完了していないのが現実です。倒壊危険があるトンネルは全国に点在しており天井のコンクリートが剥がれ落ちてきたりする事例が出ています。

主に経年劣化によるものが多く補修が急がれていますが人的問題、予算の問題から全て完了しているわけではないようです。主な高速道路に存在するトンネルはほぼ点検・回収が完了していますが過疎地域・地方の小さなトンネルなど老朽化によって危険度が高いトンネルもあるので利用時は注意が必要です。

 

想定外の倒壊・破壊は起こる可能性はある

 

自然の起こす地震や津波をはじめとした災害は想定外という事も起こる可能性はあります。

 

琉球大学 島嶼防災研究センターWEBサイト

 

全国に大学関連をはじめ多くの地震研究機関がありますが過去に起こった地震によって全国の状況を記録、研究がなされています一般的に報道されるのは注目度の高い地域、事例ですが実際には他にも多くの被害がでているのが実情です。

絶対安全だと言われていたトンネル、橋、道路も陥没したり、盛り上がったりして実生活に支障が出る被害が多く出ています。

そのため、絶対安全という事は考えないほうが良く万が一身の回りで震災をはじめとする災害が起こった場合は出来るだけ早く安全な場所に避難する姿勢が大事です避難行動を取り安全を確保した上で次の行動を考えるというのが大事な事は間違いありません。

 

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